本日(9月30日)をもって社長を退任しました。
38年前(28歳)、失敗すれば家族を不幸にする、異土の乞食になるかも知れない、4歳の娘を自転車に乗せ、保育園までの道を走りながら毎日悩みました。
どうしようか、どうしようかと・・・
それでもやってみたい、自分の力を試してみたい、自問自答を繰り返した末に出した結論は独立開業でした。家じゅうのお金をかき集め、それだけでは足りず借金をし、家賃10万円の貸工場で設立したのが有限会社松栄シルク、資本金300万円の小さな会社でした。
16歳から28歳までの12年間で仕事を覚え、結婚もし、子供も生まれ、それなりの給与を得ていたあの頃、相談した人の大多数がそのまま勤めるべきと助言してきました。ところが勤め先の社長は「お前は自分でやるべきだ」とエールを送ってくれたのです。予想外の一言に戸惑いながらも、それはそれは大きな励みとなりました。
まさに失敗覚悟での会社設立、それは長く険しい道のりの始まりでした。思えば私の人生はギャンブルの繰り返し、危ない橋をいくつも渡り、時には落ち、それでも這い上がる、今思えばこれが私流の生き方だったのです。
あれから38年、会社は大きく成長し後継者も育ちました。上京して50年、大きな節目を迎えた今が退任の時と判断し社長を退くことにしました。
正直言って、少々疲れました。
このまま人生が終わっても悔いはないとも思っています。
沈みゆく夕陽を見ながら、よく耐えたなぁ、よくここまでやって来たなぁと・・しばらく何も考えず、夕陽が沈みきるまで空を見つめていました。

